DITAコンソーシアムジャパン発足にあたり、OASIS DITA技術委員会 Don Day議長からメッセージをいただきました

「State of DITA:What is happening with DITA at the OASIS DITA TC and beyond」
(14分24秒)

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以下、訳文


みなさん、こんにちは。

OASIS DITA技術委員会の議長およびDITAパブリッシングとソリューションの設計をしているダン・デイです。

 この度、日本のDITAコンソーシアムジャパンの発足にあたり、開会挨拶の機会をいただき光栄に思います。
本日は、OASISにおけるDITAの歴史を共有し、現在までどのように利用されてきたかお話をさせていただきます。

 DITAの原点は、30年以上前に一般化マークアップ言語、つまりGMLとしてIBMで初めて利用された頃までさかのぼります。
1986年には、標準一般化マークアップ言語、つまりSGMLが ICE機構により形式化されました。
1998年に、ワールドワイド・ウェブ・コンソーシアムがXMLつまり、拡張可能なマークアップ言語を導入し、現在のDITAの基礎となりました。
XMLの導入により、IBMでは1999年にXMLを調査し、IBM戦略へどのように応用できるか調べるためワークグループを結成しました。
その後2年間、このワークグループは、XMLをテストし、DITA言語を発明するとともに、内部プロトタイプを実行しました。
2001年には、DITAの外部仕様がdeveloperWorks onlineのWebマガジンを通じて公開されました。
そして2003年、IBMは正式にプロダクトの文書作成にDITAの利用を開始します。
2004年、IBMはDITA仕様書でOASISに寄贈しました。
我々の歴史はここから始まるのです。

 まず、OASISとOASISにあるDITA技術委員会の背景についてお話しましょう。
OASISとはOrganization for the Advancement of Structured Information Standards(構造化情報標準促進協会)をあらわす頭文字です。
OASISは、すでにDocBook仕様書、ODF仕様書があることから、DITAは確実に構造化情報標準として相応しいと考えています。
OASISは、各業界の標準を重視しており、DITAの特殊化という特徴がこれに適合していると感じていました。
実際に、OASISを標準化したXMLマークアップ利用には、DITAやDocBookのような文書志向の言語や、適応サービス、コンピュータ管理、eコマース、法および政府、ローカリゼーション、セキュリティ、SOA標準適応、Webサービス、サプライチェーン、XML処理などといったグループを含みます。
そういったことから、DITAの将来を担う組織としては、極めて相応しいのです。
OASIS技術委員会は2004年に始まり、立ち上げ時のチャーターには、次のような主要目的がありました。
OASIS DITA技術委員会、またの名をTCの目的は、Darwin Information typing architecture DITAを規定づけ、維持すること、そして標準化情報のタイプやドメイン特有のマークアップ言語を作成するためのアーキテクチャの利用を促進することです。では、実際のDITA技術コンソーシアムの主要メンバーは誰でしょうか? DITA TCにはユーザー、仕様書の開発者、ツールベンダー、コンサルタント、翻訳コミュニティー推進者、政府、学術、およびその他の関係者などが、挙げられます。
仕様書の読者には、世界中の、ほかの仕様書のライター、XMLを提供しているベンダー、XMLの開発環境にいるベンダー、XML設計者、XMLアプリケーションを作成設計しているディベロッパー、インフォメーション設計者、インフォメーションディベロッパーなどを含みます。

 DITAのスコープには、DITA TCが保有する分科会により一部成り立っています。
DITA TCには、翻訳分科会、ラーニング・トレーニングコンテンツ専門分科会、機械工業分科会、半導体情報設計グループ、企業の文書コミュニティー向け標準を作成するグループ、支援分科会、そして最近結成したDITA標準分科会があります。
TCは仕様書の技術的観点を重視してきた一方、コミュニティーを構築するためのDITA採用TCとも緊密に協力をしています。
TCの導入には、DITA有効利用に関する成功事例や、ホワイトペーパーの責任が伴います。
そして最終的に、OASIS(http://dita.xml.org)がDITAのフォーカスエリアをサポートしています。
現地のDITAユーザーグループは、全米、世界中に存在し、特にDITA利用を促進するコミュニティーの発展のためにカンファレンス、ワークショップが実施されています。

 次に、OASIS DITA技術委員会の業績に関してお話します。
OASIS DITA1.0仕様は、2005年5月に承認され、DTD、スキーマおよびDITA仕様が形式化されました。
これには前年(2004年)にIBMが寄贈しました。
またTCは、DITA後継バージョンの開発目標として、過去のリリースと互換性を持つことに合意しました。
これはOASISのDITA 2.0レベルの仕様まで適応されるでしょう。

 2007年8月、OASIS DITA TCはDITA 1.1レベルの仕様を承認しました。
これには、二つのテーマが含まれています。
1つ目のテーマは、ブック成果物:ブック志向にある構造を持つブックマップ特殊化、これには、See、See Also、ソート順序、ページ範囲の索引機能の強化、画像スケールに関する仕様強化、翻訳属性の仕様改善などが含まれます。
もう一つのテーマは、データ拡張性を含むことです。
これには、拡張性のあるメタデータ属性や、より広く適応可能な普遍的な属性の新規追加が含まれます。
さらに、二つの新しい要素:DITA要素と、付加型の構造化メタデータおよびXMLボキャブラリの原型のためのforeign要素があります。

 DITA TCは現在、DITA 1.2仕様に取り組んでおり、現在ドラフトですが、2009年には承認される予定です。
DITA 1.2にてTCが取り組んでいる事として、仕様自体の改善、多様なコンテンツモデルとの親和性向上のためのアーキテクチャ改善、インプリシットリンキング(Implicit linking)向けのKeyref処理に関するより良い仕様、情報の属性のみ形式的に存在する要素を導入するコンテンツモデルの改善、マイナーツウィーク(Minor Tweak)属性、新規ドメインや専門性の導入などが挙げられます。
新たに1.2が承認された後には、DITA TCはDITA 1.Xというライフサイクルにて、もう一つのリリースに着眼する予定です。
DITA 1.3は、標準の1.X群の残存要件を完全に開放する最終バージョンとすることを目標にしています。

 DITAに新しいライフサイクルを導入するにあたり、DITA 2.0は、実際にコアアーキテクチャを再び取り上げる機会になるでしょう。
標準1.X群のDITAに対する互換性の期待を裏切ることになる可能性があります。
しかし、これにより、XML標準への準拠とコンプライアンスの導入を可能にして、1.Xライフサイクル間には、実用化するでしょう。
そういったことから、一連のDITA 2.0の成功例をもって、より完成度の高いXMLを作成することを楽しみにしています。

 次に、IBMおよびそれ以外でのDITA活用状況に関してお話します。
IBMではDITAをあらゆるプロダクト文書作成向けの主要な記述言語として利用していますが、会社全体で、コラボレーションサービス、データ提供機会の軽量化などを用いて、DITA活用を模索しています。
例えば、現在私が取り組んでいるDITA Wikiプロジェクトでは、主にWikiのようなインターフェースにて会社のどこででも、このWikiに貢献している人に対して、DITAコンテンツによるコラボレーションを提供します。
実際に私がコンテンツのソースとしてDITAを作成しています。
このWikiのようなツールの典型的ユーザーには、ドキュメントAPIや仕様書にこれを利用するプログラマー、アジャイル開発者がいます。
最終的に、これらの資料により、プロダクト成果物として作成のためIDが譲渡されます。
ある分野のコンテンツ作成で、他分野のコンテンツのカバーを可能にするDITAコンテンツへの期待により、このコンテンツへの組込みはとても簡単です。
さらに、チームがチームドキュメント向けや、ワーカー向けで標準やガイドラインのドキュメント向けとして利用しています。
私が取り組んでいるIBMの他分野には、IBMマイクロエレクトロニック設計マニュアルプロジェクトがあります。
これは、DITAが、アプリケーションファシリティーの設計および実装方法を特定する設計役割をコード化する特殊化ツールとして用いられています。
IBM内でこの方法での利用を見られるのは面白いです。
他にもたくさん例があります。

 DITA 1.2は、OASISにより標準としてリリースがされていないものの、一部はすでに影響を及ぼしています。
その一例として、ラーニング・トレーニングコンテンツ分科会では、当該コミュニティー向けに仮のDTDとスキーマを発行しました。
他にも、Adobe FrameMaker 9などのエディターが実装しており、基本的な対策としてトレーニングセッションなども、すでにJustSystemで展開を開始しています。
機械業界では、DITA 1.1.はすでに名が知れており、エレベーターメーカーなどで既に利用されています。
DITAは、移動端末であるブラックベリーの研究でも利用されており、Cisco, Citrix, VMware、Xeroxは、DITAを利用している企業例です。
Freescaleは、DITA半導体分科会のユーザーの一員です。
Dassault System、SolidWorks Cooperationなどもあります。
これらの企業名は、現在のカンファレンスのリストから取り上げました。
こういった企業は、幅広いDITA普及の例となっています。
dita.xml.orgでの重点分野として、実際のDITA利用状況リストがあります。
これが、DITA利用状況のリリース文を閲覧できるページです。

 最後に、OASIS DITA TCはユーザーに耳を傾け、ベンダーと連動し、日々のユーザーや開発者に対してコミュニティーを立ち上げています。
新規産業に対して適応する新しいトピックタイプ、ドメインなどの専門活動を促進し、今年中に予定されている既存1.2ドラフトの取り組みを継続します。
そして標準的なグループの異なるコンテンツの革新と相互運用性に重点を置いています。
本日は、DITAの歴史とOASIS機構での取り組みについて説明する機会をいただきありがとうございました。
参考ページをご提供しますので、DITA関連および世界中のDITAコミュニティーに関連した有用なリンクを利用いただけることと思います。

 ご清聴ありがとうございました。