ダブリン・コアに準拠したメタデータを書く

ダブリン・コア(DCメタデータ)は、WWW(World Wide Web)上の情報を探索、発見するために使われる標準のメタデータです。DCメタデータは、Webや文書の執筆者、タイトル、作成日といった文献目録的な情報を記述するためのボキャブラリ(語彙)を定めています。

DITAのトピックやマップに指定できるメタデータのほとんどは、DCメタデータと互換性があります。ただし、DCメタデータの要素名とDITAのメタデータの要素名が異なっていたり、プロローグ以外の場所にある要素が、DCメタデータに対応していたりするため、両者の対応が分かりにくくなっています。DCメタデータと、DITAのメタデータの対応を下表に示します(表中の@は、属性を表します)。
表 1. ダブリン・コア・メタデータとDITAメタデータの対応
DC要素名 拡張プロパティー 定義とコメント DITAのメタデータ(要素)
title   リソースに与えられた名前。 トピック・タイトル
creator   リソースの内容に主たる責任を持つ人や組織などのエンティティー(拡張語彙ではcontributorのサブプロパティー)。 prolog/authorの内容(ただし、autor@type="creater"の場合)
subject   リソースのトピック。通常、主題を示すキーワードやキーになるフレーズ、分類コードを使う。統制語彙を用いるのが望ましい。 prolog/metadata/keywordsの下に入る、indexterm, keyword, apiname, cmdname, msgnum, option, parmname, varname, wintitle要素の内容
description   リソースの内容の説明。要約、目次、文書の内容を表現した画像への参照、あるいは自由形式の説明文など、記述の方法は自由。 なし
publisher   このリソースを利用可能にしているエンティティの責任表記。個人の場合もあれば、組織やサービスの場合もある。 prolog/publisher要素の内容
contributor   リソースの内容に寄与している(人や組織、サービスなどの)エンティティの責任表記。 prolog/authorの内容(ただし、autor@type="contributor"の場合)
date created リソースのライフサイクルにおける出来事に関連する時もしくは期間。ISO-8601/W3C-DTF形式が推奨される(時間の粒度については制約を設けない)。 作成日: prolog/critdates/created@dateの内容
modified 更新日: prolog/critdates/revised@modifiedの内容
issued 正式発行日: prolog/critdates/revised@goliveの内容
available 利用可能日もしくは期間: prolog/critdates/revised@goliveの内容
expiry 利用期限: prolog/critdates/revise@expiryの内容
type   リソースの性質もしくはジャンル。一般的なカテゴリ、機能、分野、内容の集約度などを示す用語を用いる。DCタイプ要素などの統制語彙から選択することが推奨される。リソースの物理的あるいはデジタル化の形式を示すには、format要素を用いること。 トピック・タイプ
format   リソースの物理的あるいはデジタル化の形態。主として、メディアタイプや量(サイズ)を示す。リソースを表示したり処理したりするために必要なソフト、ハードを知るために利用できる。量の例としては、サイズや時間がある。MIMEなどの統制語彙を用いることが推奨される。 出力形式(ex. XHTML)
identifier   あるコンテクストにおける、リソースへの曖昧さのない参照。 トピック・ファイルのファイル名
source   リソースの派生元リソースへの参照。全体的な派生関係でも、部分的なものでもよい。形式的識別システムに従った文字列によるリソースの識別が推奨される。拡張プロパティでは、relationのサブプロパティ。 prolog/source要素の内容
language   リソースの(を記述している)言語。言語コードを使うことが推奨される。 ロケールの指定(ex. en-us, ja-jp)
relation   関連するリソースへの参照。拡張語彙の詳細なプロパティを使うことが多い。 link要素の内容。@schme="URI" @content="参照トピックのURI"
coverange   リソースの範囲もしくは対象。場所(地名、緯度経度)、時間区分(時代、日付、期間)、管轄区分(管理責任者名)などの分類を記述する。地名総覧のような統制語彙から選択する(適切な場所では、地名、時代区分名を緯度経度、期間などの数値表現より優先して用いることが推奨される)。 prolog/metadata/category要素の内容
right owner リソースの権利に関する情報。通常、リソースの知的所有権、著作権、財産権などについての言明を含む。 prolog/copyright/copyrholderとcopyryearの内容
usage prolog/copyright/permissionsの内容
audience experiencelevel 受講者などの教育、訓練レベル(audience要素はDublin Core Metadata Element Setではなく、拡張要素)。 prolog/metadata/audience@experiencelevelの内容
importance prolog/metadata/audience@importanceの内容
name prolog/metadata/audience@nameの内容
job prolog/metadata/audience@jobまたは@otherjobの内容
type prolog/metadata/audience@typeまたは@othertypeの内容
ヒント: DITAのトピックをコンテンツ管理システム(CMS)で管理する場合は、CMS固有のプロパティ情報を付加するのではなく、極力、DITAトピックのメタデータを活用すべきです。DITAトピックのメタデータを活用することにより、トピックを管理するためのメタデータと、生成物の検索性を向上するためのメタデータを一元管理できます。